好喜欢……店主寡死我了
そう言われて、友人・Mの顔が浮かんだ。
「……私の物語を、喜んでくれる奴がおりまして」
「物語はその方のために?」
「!タメニというわけじゃあないんですが!……。…まぁ、そんなところです」
二十年を生きてて、これまで多くの物語を作ってきた。
数え切れないほどだが、一つ一つの物語を覚えている。
そうして同時に思い出されるのは、Mという男の横顔である。
奴はどんな物語であろうと。どんな結末であろうと。
ニコニコニコと原稿を読み、話を聞き、そしてちょっと変わった感想をくれるのである。
店主は少し、Mと似ている。